
アンカーウイング工法 (マンホール浮上防止技術)
財団法人 下水道新技術推進機構【新技術研究成果証明書第20002号】
概要
アンカーウイング工法は、アンカー部とロッドで構成されるアンカー体(アンカーウイング、翼径250mm程度)を回転貫入により地盤の定着層へ埋設し、ロッド・頭部固定金具を介してマンホールの浮上を物理的に拘束する技術です。定着層は、引抜き抵抗力を確保できる地層を選定します。らせん状の翼になっているアンカー部の引抜き抵抗力が、マンホールに作用する浮力および地震時慣性力に対抗する拘束力となってマンホールの浮上を防止します。
構造図および概念図
浮上防止性能
アンカーウィング工法のマンホール浮上防止対策効果は、大型振動台を使った1G模型実験により検証されています。アンカーウイングの浮上防止効果は、無対策の場合に比べて顕著で、繰り返しの加振に対しても安定していることが確認されました。
振動台試験概念図
1/2スケールモデル入力波形例
施工性
らせん翼を持つアンカーウイングは、小径の回転杭同様、小型の施工機械を用いて無排土で地盤中に設置でき、水・セメントなどの副資材が一切不要です。また、頭部固定金具を比較的浅い深度に設置することで、全般に掘削土量が少なく、環境負荷が小さいことを特長とします。
維持管理
アンカーウイング工法は、マンホール浮上を物理的に拘束する機構のため、回転杭などの基礎杭同様、一度設置した後は、維持管理が不要のメンテナンスフリー技術です。
設計・施工
アンカーウイングの設計は、技術マニュアルに従って、各外力とアンカー部の引抜き抵抗力を求め、
マンホール浮上に対する安全率が1.0を上回るように各構造仕様を決めます。
マンホール浮上に対する安全率:
ここに、
- WB : マンホール重量 (kN)
- QB : アンカー部引抜き抵抗力 (kN)(アンカー本数分の和)
- US : 静水圧による浮力 (kN)
- UD : 地震時の過剰間隙水圧による浮力 (kN)
- F : 躯体の地震時慣性力 (kN)
アンカーウイングの施工は、回転杭の施工経験を応用し、ケーシングを用いた独自の工夫を加えています。
舗装・路盤撤去、掘削
アンカーウィングセット
回転打設
ケーシング引抜き
頭部固定金具設置
埋戻し、路盤・舗装復旧